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マネーは日本語

マネーは日本語である。というか片仮名で書いたら何でも日本語だろう。片仮名は日本語の表記文字なのだから。

マネーは日本語としては外来語である。どうみても大和言葉には見えないしね。

マネーという外来語は、おそらく英語moneyに由来すると思う。ただし、英語のmoneyはマニという感じに発音するので、マネーは英語の発音に由来するものではない。

推測するに、英米人がmoneyをマニと発音しているのを日本人が聞いて、moneyの前半のmoをマと書き、後半のneyはよく聞き取れないので文字面を眺めてローマ字風に読んでネイと書いた。合わせてマネイだ。さらに日本語の発音ではマネイと書いてマネーと読むのが流儀だから、日本語としての発音に引きずられてマネーと表記するようになった。ケイオウ大学をケーオー大学と書くようなものだ。

英単語を半分ローマ字読みして、しかも日本語発音に引きずられて表記が変わった、というわけだ。これほど訛った言葉はもはや英語ではない、正規の日本語である、と言い張ったほうが恥ずかしくない。

ちなみにフランス語のmonnaieはマネとモネの中間のような発音をするそうだ。だからといって「マネーはフランス語由来です!」て強弁するのも不自然だしね。マネーのネーという長母音はどこから来たのかよって問題になる。

英語のmoneyもフランス語のmonnaieも元はラテン語のmonetaに由来する。ラテン語はローマ字読みするのが正しいそうなので、ラテン語monetaはモネタというふうに読むらしい。

ラテン語でマネーをmonetaというのは、もともとローマのコインにJUNO MONETAと書いてあったことに由来するそうだ。

Junoはローマ神話の女神ユーノーであり、主神ユピテルの正妻である。ギリシア神話でいえばゼウスの正妻ヘラに相当する。そして、monetaはラテン語で忠告という意味である。ユーノーはよく忠告していたせいか、monetaという仇名がついていた。ということで、Juno Moneta というのはユーノーの名前と仇名をセットにしたものだ。

古代ローマではJuno Monetaの神殿がコインを発行するようになったので、そこが発行するコインにJUNO MONETAと刻むようになった。そこから転じてmonetaがマネー全般を指す語として定着したそうな。

ラテン語から英語へ、直接あるいはフランス語経由で伝播したようだ。ラテン語monetaが英語に伝播してmoneyになり、更に日本語に伝播してマネーになったというわけ。

マネーは今や立派な日本語だから、moneyの訳語としてマネーを使う事に何の問題もない。それどころか、使う事をお勧めする。

経済学者はmoneyを貨幣と訳すのが定番だが、貨幣という言葉はあまり使い慣れた言葉ではないし、貨幣という言葉からマルクス経済学の香りがほのかにする。というわけで貨幣という訳語を嫌う人もいるようだ。

でも「お金」とか訳すのも妙だ。money marketをお金市場と訳すのだろうか? ここはひとつ、moneyをマネーと訳すのが良い感じだ。

形容詞monetaryも「マネー」とか「マネーの」とか「マネー的な」と訳すのがいい感じだ。ただmonetary policyに関しては、マネー政策と訳してもいいが、金融政策と訳すのが定番なので、これだけは金融政策と訳したらいいと思う。

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